漫画読書感想文集

大好きな漫画や様々なことを思ったままに綴っていけたらと思っています。ネタバレも出てくるかと思いますので、連載中の作品を中心によくよくご注意くださいますよう

左ききのエレン

この作品はwebコンテンツ「ジャンプ+」で公開されています。「ジャンプ+」は最近よく利用している漫画アプリです。少年ジャンプのweb版ですね。

天性の才能がとても大事になってくる芸術家と広告を作るようなデザイナーという、グラフィックに関わりつつも対照的な立場をとる2種類の人たちを扱った作品です。まだまだこれからの作品です。(おそらく)

 

 

広告代理店のデザイナーとして働く主人公光一

主人公の光一は企業広告を作る広告代理店の社内デザイナーとして働いています。本作では広告が作られる過程、営業担当とデザイン担当のぶつかり合いなど広告代理店がどのように動いているのか、どうやって広告は作っていくのかということが細かく描写されていて、それがこの作品の大きな魅力の一つとなっています。

光一(デザイナー)の立場としてはこういう風に作っていきたいと思っていても、営業担当の人はまた異なる意見を持っているかもしれません。社内でもこれだけ意見が異なっているのに、さらに先方の違った角度からの意向も加わる場合も。それでも最良の結果を求めて光一はもがき続けます。

光一が広告代理店のデザイナーとして奮闘しながら働く姿を通して「働くこと」とはどういうことなのか?ということを考えさせられます。これから就職される人が読むと少しためになるかもしれません。

 

 

対照的な天才肌エレン 

広告代理店内での描写が具体的で引き込まれるものであればあるほど、もう一人の主人公エレンの存在が際立ちます。ただしエレンの方のストーリーはまだまだこれからといったところなんです。

エレンは絵に関して圧倒的な才能がありながらも、父親の死の影響でしばらく絵に向かえずにいました。しかし(偶然かもしれせんが)光一との接触で輝きを取り戻していきます。とにかくある出来事以降、エレンは光一を強烈に意識しはじめます。私としましてもこれからの展開がとても楽しみです。

ちなみにエレンといいますとあの有名な「進撃の巨人」を思い浮かべてしまうと思いますが、全く、まったく関係ありませんので!

 

 

これからの希望

あとは欲を言えばストーリーが本当に素晴らしいので、作画がもっとレベルが高ければ本当に素晴らしくなるのにな、と思うところはあります。この作品はストーリーと作画が別の方のようです。

作中では二人の美術予備校時代のことも描かれるのですが、先生やエレンが光一の絵を直すのですが、できればその絵も見せてほしかったです。

 

それでも熱く、素晴らしい作品であることは間違いないと思います。