ソフトメタルヴァンパイア
「EDEN」の遠藤浩輝さんの連載最新作です。もう最初から楽しみでした。
長期連載3作目(になる予定)
今回は遠藤さんの3作目になるわけですが、前回前々回はまあSF要素などもありつつも現実と地続きというか、特に「オールラウンダー廻」はそうですが現実に起こりうる世界扱っていましたが、「ソフトメタルヴァンパイア」に関しては完全にファンタジーの世界になりました。
なにしろ吸血特性のキャラが出てきますし、地球上の元素を使うという”超能力”も出てきます。人間とは寿命の長さも違います。ファンタジー作品を描くことによって、遠藤さんはどこまで世界を妄想し、表現できるかということについて挑戦していくのではないでしょうか。
「EDEN」ファンからすると今はまだ何も始まっていないとしか考えられない
ちょっと前まで本作で繰り広げられていたシザレイン領域の脱出作戦は、やはり「EDEN」序盤のプロパテール連邦領域からの脱出作戦を思い起こさせます(もしくはマナ奪還作戦にも近いですが)。つまり物語としてはようやく転がり始めたかな、という程度でまだまだこれから面白くなるのではないかという期待が大きく膨らみます。そして人がたくさん死ぬのだろうな、と……笑。ちなみに今までの3作を見ると、2作目の「オールラウンダー廻」は現代の格闘技を扱った作品なので一人も死ぬことはありませんでしたが、1作目の「EDEN」はたくさん人が死にます。そしておそらく本作もたくさん死ぬでしょう。(もう既に幾人か無くなっていますが)。
「EDEN」のときのマナ奪還作戦を考えても、全くもって主人公側の有利にだけ事が運ぶとは考えにくいわけです。
これから先、どのような物語になるのか本当に楽しみです。
地球上に存在する物質「元素」を扱うという能力
今回のメインキャラ達は元素つまりはそこら辺にある物質を自由に支配することができる能力を持っています。そして扱える元素の種類がキャラによって変わってきます。私たちには様々な物質が存在しています。なので本作のキャラ達はどの物質を使ってどのように戦うかが重要になるのかもしれません。
しかし、よくよく考えますとどのような物語の超能力でも本を正せば、元素を扱っていると言えるのかもしれません。何かを放出したり、創出したりする能力って結局、物質をコントロールするということですよね。そういう意味では「ハンターハンター」とはまた違った角度からの能力の規定化なのかもしれません。そしてこの能力の規定化という要素がいつも私を楽しませてくれます。
この能力、様々な勢力のぶつかり合い、それらが絡み合うこれからの展開がますます楽しみです。