漫画読書感想文集

大好きな漫画や様々なことを思ったままに綴っていけたらと思っています。ネタバレも出てくるかと思いますので、連載中の作品を中心によくよくご注意くださいますよう

BLAME!

BLAMEと書いてブラム!

2000年前後にアフタヌーンで連載されていたSFマンガです。行き過ぎた電脳社会が破たんを来した結果、人間は機械をコントロールすることができなくなります。やがて電脳システムは人間を異物として認識するようになり、人間は世界の片隅でひっそり暮らすことを強いられます。

 

 

 超巨大な構造物、超巨大な時間、

主人公は電脳システムの中枢にアクセスできる人間を探し求めて、旅をしています。旅と言っても広大な砂漠や密林などではなく、超巨大な構造物の中をさまよいます。そして”建設者”という機械が盲目的・半永久的に構造物を作り続けています。つまりこの超巨大な構造物は現在進行形で巨大になり続けているのです。

構造物の中にはさまざま指令を受けたキャラクターがその指令のために動いています。その指令を出しているのは誰なのか、何の目的だったのか、詳しくはわかりません。指令の達成のためには何百年も活動している場合もあるようです。

 

この作品を読んでいると距離感覚も時間感覚もよくわからなくなります。とにかくスケールが大きすぎるのです。

 

 

 

「EDEN」と重なる描写

私の大好きな漫画に「EDEN」という漫画がありまして(この前に紹介させていただきました)、その中に脳だけ生身の、生体の脳で、それ以外の部分をサイボーグに置き換えているキャラクターがいます。ほとんどの部分がパソコンみたいな状態なので体に直接色々なコードを接続できたりします。最初このシーンを見たとき、「うわあ、すごいな」と驚いたのですが、なんとこれと同じような描写が「BLAME!」にも出てくるんですよね。

実は2作品は連載中は同じ雑誌に掲載されていて(月刊アフタヌーン)、連載時期も重なっていた時期もあるようです。うーむ、どっちも普通に思いついたんだよな。そうに違いないと思っています。

それとももっと以前にもこのようなシーンを描いた作品があるのかもしれません。まだまだSF漫画を好きになって日が浅いです。もっと色々な作品を読んでいこうと思います。

 

 

圧倒的な迫力で全てを押し通す 

この作品を少し目を通してもらえば一目瞭然なのですが、この作者の初の長期連載作品ということで、とにかく絵が雑です。殴り書きかと思うくらい。たしか一話だけフルカラーの回があったのですが「これ色鉛筆で書いただけじゃん!」と思いました……

それでも惹きつけるものがあります。好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は本当に惹かれました。とにかく迫力がすごいんですよね。迫力だけで全てを押し通しいる、と言ってもいいくらいです。「重版出来」の中田 伯さんが実際にいたら、こんな感じなのかなと思いました。(ちなみにこれ以降の作品では絵がきれいになっていますよ!)

 

BLAME!はどうやら色々とメディアミックスされていたり、関連作品が発表されているシリーズのようなのですが、私はまだまだ本作品(とこの前公開された映画)しか読んでいないので、他のも少しずつ読んでいき楽しみたいと思っています。